行政書士のホームページで記事を作るとき、キーワードが決まっていても「何を書けばよいか」で迷うことがあります。
たとえば「建設業許可 費用」という検索には、申請時にかかる費用を知りたい人も、行政書士へ依頼する場合の料金を知りたい人もいるでしょう。同じキーワードでも、求めている答えが一つとは限りません。
検索する人が何を知りたくて、その言葉を入力したのか。この目的を「検索意図」と呼びます。検索意図を考えると、記事に必要な情報や、業務ページで説明すべき内容を整理しやすくなります。
この記事では、行政書士の業務を例に、検索意図を実際に調べてページ作りに生かす方法を紹介します。
検索意図とは、検索した人が得たい答えのこと
検索意図は、キーワードの文字だけでは分からない「検索の目的」です。
たとえば「建設業許可 更新」と検索する人は、更新の期限を知りたいのかもしれません。必要書類を調べている人や、更新手続きを依頼できる行政書士を探している人も考えられます。
このとき、事務所側が伝えたいサービス内容だけを書いても、検索した人の疑問に答えられない場合があります。反対に、手続きの説明だけで終わると、依頼を検討している人が料金や対応範囲を確認できません。
まずは「この言葉で検索した人は、最初に何を知りたいのか」を調べ、その答えをページの中心に置くことが大切です。
検索意図を調べる前に、対象のキーワードを一つ決める
調査を始めるときは、調べたいキーワードを一つ選びます。ここでは「建設業許可 費用」を例にします。
「建設業許可」という広い言葉だけでは、取得条件、申請方法、必要書類、費用など、検索する人の目的が幅広くなります。「費用」まで含めると、何について調べるのかを具体的に考えられます。
候補となるキーワード自体の選び方は、行政書士のホームページで狙うキーワードの決め方で解説しています。
実際の検索結果で、表示されるページを確認する
キーワードを決めたら、実際に検索して結果を見ます。検索結果は時期や検索する地域などによって変わるため、一度見た並びを固定的な正解とは考えず、傾向をつかむために使います。
最初に確認したいのは、上位にどのような種類のページがあるかです。
- 行政書士事務所の料金・サービスページ
- 申請にかかる費用を説明する記事
- 官公庁などが公開している手数料の案内
- 手続きを自分で行う場合と依頼する場合を比較するページ
たとえば料金ページが多ければ、依頼先や報酬額を比較したい人が含まれると考えられます。公的な手数料の案内や解説記事も並んでいれば、手続きにかかる費用の内訳を知りたい人もいるでしょう。
ここで大切なのは、「上位が記事だから記事を書けばよい」と機械的に決めないことです。どのページが、どの疑問に答えているのかまで確認します。
タイトルと見出しから、繰り返し出てくる疑問を探す
次に、検索結果に表示されたページのタイトルと、実際のページの見出しを確認します。
「建設業許可 費用」であれば、次のような疑問が扱われているかもしれません。
- 申請時の手数料はいくらか
- 行政書士への依頼料はいくらか
- 新規申請と更新で費用は違うか
- 費用の総額を確認するには何を含めればよいか
複数のページで繰り返し扱われている疑問は、検索する人が求める情報を考える手がかりになります。ただし、上位ページの見出しをすべて自分のページへ移す必要はありません。
自分が扱う業務や提供できるサービスに照らして、読者に必要な内容を選びます。金額や制度について書く場合は、対象地域や申請の種類、確認時点によって違いがないかも確かめましょう。
「誰が、何を判断したいのか」を言葉にする
検索結果を見たら、ページを書き始める前に、検索する人の状況を一文にしてみます。
「建設業許可 費用」であれば、たとえば次のように整理できます。
建設業許可の取得を検討している事業者が、申請に必要な費用と行政書士へ依頼する場合の料金を把握し、自分で進めるか相談するか判断したい。
このように、検索結果で確認した内容をもとに、検索する人の目的を整理します。
それでも、「費用を知りたい人」とだけ考えるより、ページで答えるべきことが明確になります。費用の種類を分けて説明し、どの条件で金額が変わるのかを示す、といった構成を考えやすくなるためです。
検索意図に合わせて、ページの役割を決める
調べた結果をもとに、既存の業務ページで答えるか、ブログ記事を作るかを考えます。
事務所が提供する建設業許可申請の料金、対応範囲、依頼の流れを知りたい人には、業務ページが適しています。一方、申請にかかる費用の種類や、自分で申請する場合との違いを詳しく知りたい人には、解説記事が役立つ場合があります。
両方の目的が見られるなら、それぞれのページの役割を分ける方法もあります。記事で費用の考え方を説明し、具体的なサービス料金を知りたい人を業務ページへ案内する形です。
すでに同じ疑問に答えるページがある場合は、新しい記事を作る前に、そのページへ必要な情報を追加できないか確認しましょう。言葉が少し違うだけで答えが同じなら、ページを増やさず一つにまとめた方が読者にも分かりやすいことがあります。
ブログ記事と業務ページの基本的な役割については、行政書士ブログのSEO対策でも説明しています。
Search Consoleの検索語も判断材料にする
すでにページを公開している場合は、Google Search Consoleに表示された検索クエリも参考になります。検索クエリとは、検索した人が入力した言葉のことです。
たとえば費用について書いたページが、「建設業許可 行政書士 報酬」や「建設業許可 申請 手数料」といった検索で表示されているなら、どのような疑問に関連してページが表示されているかを確認できます。
ただし、表示回数が少ない段階では、出てきた検索語だけで読者全体の目的を決めつけないようにします。検索結果で見た傾向、実際の相談で受ける質問、自分のページの内容と合わせて判断しましょう。
Search Consoleの導入については、Google Search Consoleへの登録方法を参考にしてください。
検索意図を調べるときの注意点
検索意図を調べても、検索した人の気持ちを正確に読み切れるわけではありません。また、上位ページに載っている情報が、すべて正確で必要な情報とも限りません。
特に行政書士の業務に関する記事では、手続きの条件や費用などを説明する前に、公的機関の案内などで内容を確認する必要があります。上位ページを参考にする場合も、構成や文章をそのまま写すのではなく、自分の取扱業務と読者の疑問に合わせて整理しましょう。
さらに、「検索されているから」という理由だけで、自分が扱っていない業務について依頼できるように見せないことも大切です。検索意図への対応と、事務所が実際に提供するサービスの説明は一致させます。
まとめ|キーワードの先にある疑問を確認する
検索意図を調べるときは、キーワードから検索者の目的を想像するだけで終わらせず、実際の検索結果に表示されるページの種類、タイトル、見出しを確認します。
そのうえで「誰が、何を知り、何を判断したいのか」を整理すると、ページで優先して答えるべき疑問が見えてきます。
行政書士のホームページでは、同じ業務に関する検索でも、手続きを理解したい人と依頼先を探している人がいます。それぞれに必要な情報を見極め、既存ページの改善や新しい記事の制作につなげていきましょう。