行政書士として開業するとき、「ホームページは必要なのだろうか」と迷う方もいるのではないでしょうか。

紹介や人脈を中心に仕事を獲得する方法もありますし、現在ではSNSやGoogleビジネスプロフィールなど、事務所を知ってもらうための手段も増えています。

結論からいえば、行政書士として仕事をするためにホームページが必須というわけではありません。

ただしホームページには、検索や紹介、名刺交換、SNSなどをきっかけに事務所を知った人が、取扱業務や事務所の情報を詳しく確認する「受け皿」としての役割があります。

この記事では、行政書士がホームページを持つ役割やメリット、デメリットを整理しながら、どのような場合に必要性が高いのかを解説します。

行政書士にホームページは必ず必要?

行政書士として開業するからといって、必ずホームページを用意しなければならないわけではありません。

既存の人脈や紹介を中心に仕事を獲得している場合など、ホームページがなくても事務所を運営することはできます。

一方で、ホームページの必要性を考えるときは、「ホームページだけで集客できるか」という視点だけで考えないことも大切です。

たとえば知人から行政書士を紹介された場合でも、相談する前に事務所名や行政書士名を検索し、どのような人なのか、何を相談できるのかを確認することがあります。

交流会で名刺を受け取った人や、SNSで事務所を知った人も同様です。

ホームページは、こうした人に対して事務所の情報をまとめて伝える場所として利用できます。

POINT

ホームページは、作っただけで仕事を取ってきてくれるものではありません。検索・紹介・名刺交換・SNSなどで事務所を知った人に、必要な情報を伝える「受け皿」として考えることが大切です。

行政書士のホームページが持つ5つの役割

行政書士事務所のホームページには、単に事務所名や連絡先を掲載するだけでなく、さまざまな役割を持たせることができます。

検索から事務所を知ってもらう

ホームページを公開することで、インターネット検索から事務所を知ってもらえる可能性が生まれます。

たとえば地域名や取扱業務などについて検索している人に、事務所のページを見つけてもらうことが考えられます。

ただし、ホームページを公開しただけで検索結果の上位に表示されるわけではありません。

検索からの流入を増やしたい場合は、取扱業務ごとのページを整えたり、検索する人が必要としている情報を掲載したりするなど、SEOを意識したサイト運営も必要になります。

紹介や名刺交換後の確認先になる

ホームページは、すでに事務所を知っている人に対しても役立ちます。

知人から紹介されたり、交流会などで名刺を受け取ったりした人が、その場ですぐ問い合わせるとは限りません。

後から事務所名や行政書士名を検索して、「どのような行政書士なのか」「どのような業務を扱っているのか」「自分の相談に対応してもらえそうか」といった情報を確認することがあります。

ホームページを用意しておけば、名刺や紹介だけでは伝えきれなかった情報を後から確認してもらえます。

取扱業務や事務所の特徴を伝える

行政書士が扱うことのできる業務は幅広いため、「行政書士事務所」という情報だけでは、相談者から見て何を依頼できるのか分かりにくい場合があります。

建設業許可を中心に扱っているのか、在留資格や相続などに対応しているのか。どの地域を対象としているのか。

ホームページでは、こうした取扱業務や事務所の特徴を整理して伝えることができます。

相談先を選ぶための判断材料を提供する

行政書士へ相談しようとしている人にとって、取扱業務だけが判断材料になるとは限りません。

料金、行政書士のプロフィール、対応地域、依頼の流れ、よくある質問など、相談する前に知りたい情報はさまざまです。

こうした情報をホームページに掲載しておくことで、相談者が「自分の相談に対応してもらえそうか」「ここに相談してみようか」と判断するための材料を提供できます。

問い合わせまでの窓口をつくる

ホームページには、電話番号だけでなく問い合わせフォームなどを設置できます。

検索から訪れた人だけでなく、紹介、名刺、SNS、Googleビジネスプロフィールなど、さまざまな経路から事務所を知った人を問い合わせへつなぐ窓口として利用できます。

営業時間外でもフォームから連絡できるため、相談者側が自分のタイミングで問い合わせできる点も特徴です。

行政書士がホームページを持つメリット

ホームページには、事務所を知ってもらうこと以外にもメリットがあります。

事務所の情報をまとめて伝えられる

名刺やSNSのプロフィールだけでは、掲載できる情報量に限りがあります。

ホームページであれば、取扱業務、料金、プロフィール、事務所概要、依頼の流れ、FAQなどを整理し、一つの場所にまとめて掲載できます。

情報が分散しにくいため、詳しく知りたい人に案内する場所としても利用しやすくなります。

時間を問わず情報を確認してもらえる

ホームページは、事務所の営業時間に関係なく閲覧できます。

相談者は電話をする前に取扱業務や料金、依頼の流れなどを確認できるため、自分の都合のよい時間に情報を集められます。

事務所側にとっても、繰り返し説明する基本的な情報をあらかじめ掲載しておくことができます。

紹介やオフライン営業を補強できる

行政書士の営業では、紹介や交流会、名刺交換など、対面でのつながりが仕事につながることもあります。

ホームページは、こうしたオフラインでの接点と組み合わせることができます。

名刺にURLやQRコードを掲載しておけば、その場では説明しきれなかった取扱業務や事務所の特徴を後から確認してもらえます。

ホームページを「インターネットだけで集客するためのもの」と考えず、対面営業を補う情報提供の場所として使う方法もあります。

検索やSNSなどWeb施策の土台にできる

ホームページを用意しておくと、SEOだけでなく、SNSやGoogleビジネスプロフィール、Web広告などから詳しい情報へ誘導する場所として利用できます。

SNSでは日々の活動や人柄を伝え、ホームページでは取扱業務や料金などを詳しく説明するといった役割分担もできます。

どの施策を利用する場合でも、詳しい情報を確認できる場所があることで、Web上の情報をまとめやすくなります。

開業後も情報を追加して育てられる

開業時点ですべての情報を揃える必要はありません。

取扱業務が増えれば新しいページを追加したり、実際に相談を受ける中で多かった質問をFAQへ追加したりできます。

検索からの流入を増やしたい場合には、コラムなどのコンテンツを増やしていく方法もあります。

事務所の状況に合わせて情報を追加できることも、ホームページを持つメリットの一つです。

ホームページを持つデメリットもある

ホームページにはメリットだけでなく、制作や公開後の運用に伴う負担もあります。

制作・運用に費用がかかる

ホームページを持つには、制作費だけでなく、サーバーやドメインなどの費用が必要になります。

制作会社などへ依頼する場合は制作費がかかり、公開後の保守を依頼する場合には継続的な費用が発生することもあります。

どこまで費用がかかるかは、サイトの規模や制作方法、公開後のサポート内容によって異なります。

ホームページ制作費については、以下の記事で詳しく解説しています。

→ 行政書士のホームページ制作費用はいくら?相場と料金の違いを解説

制作には時間と準備が必要

ホームページを作るには、事務所情報や取扱業務、料金、プロフィール、写真など、掲載する情報を準備する必要があります。

自分で制作する場合には、それに加えてサイトを作るための知識や作業時間も必要です。

特に開業時は、事務所の準備や営業など、ホームページ以外にも取り組むことが多くあります。

そのため、制作にどの程度の時間を使えるのかも考えておく必要があります。

公開後も管理や更新が必要

ホームページは、一度公開すれば何もしなくてよいわけではありません。

取扱業務や料金、営業時間などに変更があれば、掲載している情報も更新する必要があります。

制度や手続について解説するコンテンツを掲載している場合には、法改正や運用変更によって内容が古くなっていないか確認することも必要です。

WordPressなどのCMSを利用している場合には、システムやプラグインの更新、バックアップ、セキュリティ対策といった管理も発生します。

作っただけで問い合わせが増えるとは限らない

ホームページを公開したからといって、すぐにアクセスや問い合わせが増えるとは限りません。

検索から事務所を知ってもらいたいのであればSEO、地域での認知を広げたいのであればGoogleビジネスプロフィールなど、目的に応じた取り組みが必要になる場合があります。

ホームページそのものを「集客施策のすべて」と考えるのではなく、さまざまな接点から訪れた人へ情報を伝える土台として考えることが大切です。

制作や管理を外部に任せる方法もある

ホームページ制作や公開後の管理を、すべて自分で行う必要はありません。

制作を外部へ依頼すれば、Webサイトを実際に設計・構築する作業を任せることができ、その分、本業や開業準備に時間を使いやすくなります。

また、公開後の保守を依頼することで、契約内容に応じてWordPressの更新やバックアップなどの管理を任せることもできます。

一方で、外部へ依頼すれば制作費や保守費用が発生します。

自作と外注のどちらが適しているかは、費用だけでなく、自分で確保できる時間やWebの知識、公開後にどこまで管理できるかも含めて考える必要があります。

ホームページの必要性が高い行政書士とは?

ホームページが必須ではないとしても、事務所の状況によっては持つメリットが大きくなります。

たとえば、次のような場合です。

  • これから行政書士事務所を開業する
  • 紹介や名刺交換の後に案内できるWebサイトがない
  • 取扱業務や事務所の特徴を詳しく伝えたい
  • 検索から新しい相談者との接点を作りたい
  • SNSやGoogleビジネスプロフィールから案内する場所が欲しい
  • 電話以外の問い合わせ窓口を用意したい

一方で、既存顧客や紹介だけで十分に仕事を獲得できており、新しい問い合わせを増やす必要もなく、事務所情報を伝える手段も別に確立しているのであれば、大規模なホームページを作る優先順位はそれほど高くない場合もあります。

重要なのは、「行政書士だからホームページを作る」と考えるのではなく、自分の事務所にとってホームページにどのような役割を持たせたいのかを考えることです。

開業時から大規模なホームページを作る必要はない

ホームページを作る場合でも、最初から多くのページを用意する必要があるとは限りません。

たとえば紹介や名刺交換後の確認先を主な目的とするのであれば、取扱業務、プロフィール、事務所概要、料金、問い合わせ先など、必要な情報をまとめた小規模なサイトから始める方法もあります。

一方で、検索からの流入を増やしたい場合や、複数の業務を詳しく紹介したい場合には、それぞれの業務について説明するページを用意するなど、ある程度の情報量が必要になることがあります。

将来的にコンテンツを増やす予定があるなら、後からページを追加しやすい構成にしておくことも大切です。

ホームページは「作るか、作らないか」だけではなく、何のために、どこまで作るのかを考えることで、自分の事務所に合った形を選びやすくなります。

行政書士のホームページには何を載せればいい?

ホームページを作ることを決めたら、次に考えるのが「何を掲載するか」です。

取扱業務や事務所概要だけでなく、料金、行政書士のプロフィール、依頼の流れ、FAQ、問い合わせ方法など、相談者が依頼を検討するときに確認したい情報があります。

ただし、必要なページや情報は事務所の取扱業務やホームページの目的によっても変わります。

行政書士のホームページに掲載しておきたい内容については、別の記事で詳しく解説します。

→ 行政書士のホームページに必要な内容は?掲載しておきたいページ・情報を解説

まとめ|ホームページは事務所の情報を伝える「受け皿」

行政書士として開業するために、ホームページが必須というわけではありません。

紹介や既存の人脈だけで十分に仕事を獲得できる場合など、ホームページの優先順位が高くないケースもあります。

一方で、ホームページは検索から事務所を知ってもらうだけでなく、紹介や名刺交換、SNSなどをきっかけに事務所を知った人が、取扱業務や料金、プロフィールなどを詳しく確認する場所として利用できます。

大切なのは、「ホームページを作れば集客できる」と考えるのではなく、誰に、どのような情報を伝えるためにホームページを持つのかを決めることです。

目的が明確になれば、必要なページやサイトの規模も考えやすくなります。

CHATEAUでは、行政書士事務所の取扱業務や特徴を整理し、相談を検討している方に必要な情報が伝わるWebサイトを制作しています。

料金や制作内容については、料金プランをご覧ください。