行政書士事務所のホームページを作ったものの、「なかなか問い合わせが来ない」「ホームページを作った意味があるのだろうか」と感じている方もいるのではないでしょうか。

ホームページから問い合わせが来ない原因は、一つとは限りません。

そもそもホームページを見てもらえていない場合もあれば、アクセスはあるものの、必要な情報が不足していたり、問い合わせ方法が分かりにくかったりする場合もあります。

そのため、問い合わせがないからといって、すぐにホームページ全体を作り直す必要があるとは限りません。

まずは現在の状況を確認し、どこに問題がありそうなのかを整理することが大切です。

この記事では、行政書士のホームページから問い合わせが来ないときに確認したいポイントと、改善の考え方について解説します。

まず「アクセスがない」のか「問い合わせがない」のかを分けて考える

最初に確認したいのが、ホームページ自体を見てもらえているのかという点です。

月にほとんどアクセスがないホームページと、多くの人に見られているのに問い合わせがないホームページでは、改善するポイントが異なります。

大きく分けると、次の2つです。

状況主に確認したいこと
アクセス自体が少ないSEO・業務ページ・記事・認知経路など
アクセスはあるが問い合わせが少ない内容・料金・信頼性・導線・フォームなど

アクセスが少ないのであれば、まずホームページを見つけてもらう方法を考える必要があります。

一方、一定のアクセスがあるのであれば、訪問した人が「相談してみよう」と思える情報が揃っているか、問い合わせまでスムーズに進めるかを確認します。

POINT

「問い合わせが来ない」という結果だけを見るのではなく、まずホームページへのアクセスがあるのかを確認しましょう。
状況によって、必要な改善は大きく変わります。

原因1.ホームページへのアクセスが少ない

ホームページを公開しただけでは、すぐに多くの人が訪れるとは限りません。

特に新しく作ったホームページでは、検索エンジンから十分なアクセスを得られるようになるまで時間がかかることもあります。

また、トップページと簡単な事務所情報だけでは、検索からホームページへ入る入口が限られます。

検索からのアクセスを増やしたいのであれば、

  • 主要な業務について詳しいページを作る
  • 相談者が検索する疑問について記事を書く
  • 対応地域を分かりやすく掲載する
  • ページタイトルや見出しを分かりやすくする
  • Google Search Consoleで検索状況を確認する

といった取り組みを検討します。

行政書士ホームページのSEOについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

→ 行政書士のホームページにSEO対策は必要?基本的な考え方と対策を解説

原因2.何を依頼できる事務所なのか分かりにくい

ホームページを訪れた人が最初に知りたいことの一つが、「自分の相談に対応してもらえるのか」です。

行政書士の業務範囲は広いため、

「各種許認可に対応しています」

「お気軽にご相談ください」

だけでは、具体的に何を依頼できるのか伝わりにくい場合があります。

たとえば建設業許可を主要業務としているのであれば、その業務を分かりやすく掲載し、詳しい業務ページへ案内します。

業務ページでは、サービス内容、料金、依頼の流れ、必要書類、よくある質問などを掲載できます。

ホームページを開いたときに、「誰の、どのような相談に対応している事務所なのか」が分かる状態になっているか確認してみましょう。

原因3.料金が分からない

行政書士へ相談する人にとって、料金は依頼先を検討するための重要な情報です。

もちろん、案件によって料金が変わり、すべてを固定料金として掲載できない業務もあります。

その場合でも、

「○○円~」

「基本料金○○円」

「内容を確認したうえでお見積もり」

など、可能な範囲で料金の考え方を示す方法があります。

料金がまったく分からないと、「問い合わせたら高額な料金を提示されるのでは」と不安に感じ、問い合わせをためらう人も考えられます。

掲載できる範囲で料金や見積もり方法を明確にしておくことで、相談前の不安を減らすことができます。

原因4.行政書士本人について分からない

行政書士への依頼では、実際に誰が対応してくれるのかも判断材料になります。

特に個人の行政書士事務所では、行政書士本人の存在が事務所の信頼性にもつながります。

たとえば、

  • 氏名
  • 顔写真
  • 経歴
  • 得意とする業務
  • 仕事に対する考え方
  • 事務所の所在地

などを掲載する方法があります。

必ず長い自己紹介を書く必要はありません。

しかし、事務所名と業務内容しか掲載されていないサイトと比べれば、どのような人が対応するのか分かる方が相談者にとって判断しやすくなります。

原因5.他の行政書士事務所との違いが分からない

検索から行政書士を探している人は、複数の事務所のホームページを比較している可能性があります。

そのとき、どのサイトにも同じような内容しか書かれていなければ、どこへ相談すればよいのか判断しにくくなります。

違いを作るために、大げさなキャッチコピーを考える必要はありません。

たとえば、

  • 特に力を入れている業務
  • 対応地域
  • 対応できる相談内容
  • 相談方法
  • 営業時間や対応時間
  • 業務経験や関連する経験
  • サポート範囲

など、実際の事務所の特徴を具体的に伝えることができます。

「何でもできます」と広く見せるよりも、相談者が「自分に合っている事務所か」を判断できる情報を掲載することが大切です。

原因6.問い合わせボタンが見つけにくい

ホームページの内容に興味を持っても、問い合わせ方法がすぐに分からなければ、途中で離脱する可能性があります。

問い合わせボタンや電話番号などが、

  • ページの一番下にしかない
  • メニューの中を探さないと見つからない
  • ボタンだと分かりにくい
  • スマートフォンでは押しにくい

といった状態になっていないか確認してみましょう。

ヘッダー、業務ページの途中や最後、ページ下部など、利用者が「相談してみよう」と思ったときに問い合わせへ進める場所を用意します。

ただし、問い合わせボタンを大量に設置すればよいわけではありません。

ページの内容を邪魔せず、必要なタイミングで次の行動が分かるようにすることが大切です。

POINT

問い合わせ導線は「目立たせること」だけが目的ではありません。
サービス内容を理解した人が、次に何をすればよいのか迷わない状態を作りましょう。

原因7.問い合わせフォームが使いにくい

問い合わせページまで進んでも、フォームの入力項目が多すぎると負担になることがあります。

たとえば初回問い合わせの段階で、相談に必要のない情報まで大量に入力させると、途中で入力をやめてしまう可能性があります。

一方、必要な情報が少なすぎれば、その後のやり取りが増えることもあります。

問い合わせフォームでは、

  • 名前
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 相談したい業務
  • 相談内容

など、初回相談に必要な項目を整理して設置します。

スマートフォンでも入力しやすいか、送信後に正しく完了画面が表示されるかなども確認しておきましょう。

また、フォームそのものが正常に動いているかを定期的にテストすることも重要です。

原因8.スマートフォンで見づらい

ホームページをパソコンで制作・確認していると、スマートフォン表示の問題を見落とすことがあります。

実際に自分のスマートフォンでホームページを開き、

  • 文字が小さすぎないか
  • 横スクロールが発生していないか
  • メニューを操作できるか
  • 表が読めるか
  • 問い合わせボタンを押しやすいか
  • フォームを入力しやすいか

などを確認してみましょう。

特に料金表や比較表などは、パソコンでは問題なくてもスマートフォンでは読みにくくなることがあります。

見た目だけではなく、実際に問い合わせまで操作して確認することが大切です。

原因9.情報が古いままになっている

ホームページの情報が長期間更新されていないと、現在も営業しているのか不安に感じる人もいます。

特に、

  • 料金
  • 取り扱い業務
  • 営業時間
  • 所在地
  • 電話番号
  • 制度に関する記事

などは、現在の情報と一致しているか確認しましょう。

ブログを毎週更新しなければならないわけではありません。

重要なのは、現在掲載している情報が正しい状態になっていることです。

制度や法律について解説した記事についても、内容が変わっていないか定期的に確認する必要があります。

原因10.ホームページだけで問い合わせを増やそうとしている

ホームページは重要な営業ツールの一つですが、公開しただけで自動的に問い合わせが増えるわけではありません。

特に開業直後は、検索から十分なアクセスを得るまで時間がかかることがあります。

そのため、

  • SNS
  • 名刺
  • 紹介
  • 交流会
  • Google ビジネス プロフィール
  • 広告

など、ほかの方法と組み合わせることも考えられます。

別の場所で事務所を知った人がホームページを訪れ、業務内容や料金、プロフィールを確認してから問い合わせるケースもあります。

ホームページを単独の集客手段として考えるのではなく、営業活動全体の受け皿として利用するという考え方もできます。

Google AnalyticsとSearch Consoleで状況を確認する

「問い合わせが来ない」と感じたときは、感覚だけで判断せず、実際のデータを確認してみましょう。

Google Search Consoleでは、Google検索で、

  • どのような検索語句で表示されたか
  • 何回検索結果に表示されたか
  • 何回クリックされたか
  • どのページが検索されているか

などを確認できます。

Google Analyticsでは、ホームページへのアクセスやページの閲覧状況などを確認できます。

たとえば、

検索結果にほとんど表示されていない
→ SEOやコンテンツを見直す

アクセスはあるが問い合わせがない
→ 業務内容・料金・信頼情報・導線などを見直す

というように、データを使うことで改善する場所を考えやすくなります。

すぐにホームページ全体をリニューアルする必要はない

問い合わせが少ないからといって、すぐにサイト全体を作り直す必要があるとは限りません。

まず、

  1. アクセスはあるのか
  2. どのページが見られているのか
  3. 必要な業務ページがあるか
  4. 料金やプロフィールが分かるか
  5. 問い合わせ導線に問題がないか

などを確認します。

問題が特定できれば、業務ページを追加する、文章を変更する、問い合わせボタンを改善するなど、部分的な修正で対応できる場合もあります。

一方で、スマートフォンに対応していない、情報構成そのものが現在の業務と大きく異なるなど、問題がサイト全体に及んでいる場合にはリニューアルを検討する方法もあります。

まとめ

行政書士のホームページから問い合わせが来ない場合には、まず「ホームページを見てもらえていないのか」「見てもらえているのに問い合わせにつながっていないのか」を分けて考えることが大切です。

アクセスが少ないのであれば、業務ページや記事、SEOなど、ホームページを見つけてもらうための対策を検討します。

アクセスがあるのであれば、業務内容、料金、プロフィール、事務所の特徴、問い合わせ導線、フォームなどを確認してみましょう。

すべてを一度に変更する必要はありません。

現在の状況を確認し、問い合わせまでのどこで問題が起きているのかを考え、一つずつ改善していくことが大切です。