行政書士が取り扱う許認可業務には、建設業許可、産業廃棄物収集運搬業許可、飲食店営業に関する手続きなど、さまざまなものがあります。

ホームページで複数の許認可業務を案内する場合、「許認可業務に対応しています」とまとめて掲載するだけでは、相談者が自分の必要としている手続きに対応しているのか判断しにくいことがあります。

また、検索するときにも「行政書士 許認可」だけではなく、「建設業許可 行政書士」「産廃許可 行政書士」など、具体的な業務名で探す人がいます。

そのため、ホームページで許認可業務の相談につなげたい場合には、取り扱う業務を整理し、それぞれに必要な情報を掲載した専門ページを用意する方法があります。

この記事では、行政書士のホームページで許認可業務を紹介するときのページ構成や、専門ページを作るときのポイントについて解説します。

許認可業務をひとつのページにまとめすぎない

複数の許認可業務を取り扱っている場合、ひとつのページにすべての業務を掲載することもできます。

たとえば、

  • 建設業許可
  • 産業廃棄物収集運搬業許可
  • 宅地建物取引業免許
  • 古物商許可
  • 飲食店営業に関する手続き

などを「取扱業務」として一覧で掲載する形です。

事務所がどのような業務を取り扱っているのかを伝えるためには、このような一覧ページも役立ちます。

しかし、それぞれの業務について数行しか説明がない場合、具体的な相談を考えている人にとっては情報が不足することがあります。

特に力を入れている業務については、一覧ページとは別に専門ページを作ることを検討しましょう。

業務一覧ページと専門ページは役割が違う

業務一覧ページと専門ページは、どちらか一方だけを作るものではありません。

それぞれに異なる役割があります。

ページ主な役割
業務一覧ページ事務所が対応している業務をまとめて案内する
専門ページ特定の業務について詳しく説明する
ブログ記事業務に関連する個別の疑問やテーマを解説する

たとえば業務一覧ページに「建設業許可」と掲載し、そこから建設業許可の専門ページへ移動できるようにします。

さらに、専門ページから「建設業許可の更新」「必要書類」などについて解説したブログ記事へ案内することもできます。

それぞれのページに役割を持たせることで、ホームページ全体の情報を整理しやすくなります。

すべての許認可業務に専門ページを作る必要はない

行政書士が取り扱える業務は幅広いため、考えられる業務すべてについて専門ページを作ろうとすると、非常に多くのページが必要になります。

専門ページを作る業務は、

「現在実際に取り扱っているか」

「これから相談を増やしたい業務か」

「ホームページで詳しく説明する必要があるか」

などを考えて選びます。

たとえば建設業許可を中心に取り扱う事務所であれば、まず建設業許可のページを充実させ、その後必要に応じて関連する許認可業務のページを追加する方法があります。

ページ数を増やすことそのものを目的にせず、事務所の方針に合わせて優先順位を決めることが大切です。

POINT

許認可業務のページは「対応できる業務をすべて並べること」よりも、「相談を受けたい業務について必要な情報を十分に伝えること」を優先して考えましょう。

専門ページでは誰のための業務なのかを伝える

許認可業務の専門ページを作るときには、最初に「どのような人や事業者に関係する業務なのか」が分かるようにします。

行政書士にとっては一般的な手続きでも、相談者は制度そのものを十分に理解しているとは限りません。

たとえば、

「これから建設業を始める」

「事業を拡大するために新しい許可が必要になった」

「現在の許可について変更手続きが必要になった」

など、相談者が自分の状況と照らし合わせられる説明を掲載します。

ページの冒頭から制度の細かな説明だけを続けるのではなく、「自分に関係するページなのか」を判断できる内容を最初に伝えると分かりやすくなります。

対応している手続きを具体的に掲載する

同じ許認可分野でも、行政書士事務所によって対応している手続きが異なることがあります。

そのため、「○○許可に対応」とだけ掲載するのではなく、実際に対応している手続きを分かる範囲で具体的に示します。

たとえば、

  • 新規申請
  • 更新
  • 変更に関する手続き
  • 業種追加
  • 関連する届出

などです。

ただし、業務によって存在する手続きは異なります。

ほかの行政書士事務所のページを参考にして、そのまま対応業務として掲載するのではなく、自分の事務所で実際に対応できる内容を確認して掲載しましょう。

相談から手続きまでの流れを掲載する

初めて行政書士へ依頼する人は、問い合わせをした後に何が行われるのか分からないことがあります。

そこで専門ページに、

「お問い合わせ」

「ヒアリング」

「必要事項・書類の確認」

「正式な依頼」

「申請に向けた準備」

など、基本的な流れを掲載しておく方法があります。

実際の進め方は業務や事務所によって異なるため、自分の事務所での対応方法に合わせて作成します。

詳しい流れが事前に分かれば、相談者も問い合わせ後のイメージを持ちやすくなります。

料金の目安を確認できるようにする

相談を検討している人にとって、料金は重要な情報のひとつです。

専門ページに料金を掲載する方法もあれば、料金ページを別に作って案内する方法もあります。

案件によって料金が変わる場合には、

「○○円〜」

「内容を確認後に見積もり」

など、事務所の料金体系に合わせて案内します。

ただし、追加費用が発生する条件などがある場合には、相談者が誤解しないように説明することも大切です。

行政書士のホームページへの料金掲載については、行政書士のホームページに料金表は必要?掲載するメリットと注意点でも解説しています。

必要書類は一般的な案内と個別確認を分ける

許認可業務では、必要となる書類が相談者の状況によって異なることがあります。

そのため、専門ページに必要書類を掲載する場合には、「一般的に準備するもの」と「個別に確認が必要なもの」を分けて考えるとよいでしょう。

すべての相談者に同じ書類が必要であるかのように断定すると、実際の手続きと異なる場合があります。

ホームページでは基本的な情報を案内し、個別の事情によって変わる部分については、相談時に確認することを伝える方法があります。

よくある質問を専門ページに掲載する

許認可業務では、同じような質問を受けることがあります。

たとえば、

「相談時に何を準備すればよいですか?」

「対応地域はどこまでですか?」

「更新の相談にも対応していますか?」

などです。

こうした質問を専門ページのFAQとして掲載しておけば、問い合わせ前の疑問を解消しやすくなります。

FAQの作り方については、行政書士のホームページにFAQは必要?よくある質問の作り方で詳しく解説しています。

業務名を検索キーワードとして考える

許認可業務について検索する人は、具体的な業務名を使うことがあります。

たとえば、

「建設業許可 行政書士」

「産廃許可 行政書士」

「古物商許可 行政書士」

などです。

そのため、専門ページでは、実際に取り扱っている業務名をページタイトルや見出し、本文などに自然に使用します。

SEOを意識するあまり同じキーワードを何度も不自然に繰り返す必要はありません。

ページを見た人が「何について説明しているページなのか」を明確に理解できることを基本に考えましょう。

地域名との組み合わせも考える

許認可業務では、業務名と地域名を組み合わせて検索されることもあります。

たとえば、

「建設業許可 横浜 行政書士」

「産廃許可 神奈川 行政書士」

などです。

地域を中心に依頼を受けている事務所であれば、所在地や対応地域などをページ内で自然に伝えることも重要です。

ただし、検索キーワードを増やすことだけを目的に、関係のない地域名を大量に掲載することは避けましょう。

実際の対応地域とホームページの内容を一致させることが基本です。

地域名を使ったSEOについては、行政書士のホームページで地域名を入れるSEO対策|「行政書士+地域名」を狙う方法でも解説しています。

ブログ記事から専門ページへつなげる

専門ページですべての疑問を詳しく解説しようとすると、非常に長いページになることがあります。

その場合には、個別の疑問をブログ記事として詳しく解説し、専門ページとつなげる方法があります。

たとえば建設業許可であれば、

「建設業許可の更新について」

「建設業許可の相談時に準備したいもの」

「建設業許可を行政書士へ相談するタイミング」

など、それぞれのテーマを別の記事として扱うことができます。

ブログ記事で情報を探している人に専門ページも案内できれば、その事務所がどのようなサービスを提供しているのかを知ってもらうきっかけになります。

建設業許可ページも専門ページのひとつ

建設業許可を取り扱う行政書士事務所であれば、建設業許可専用のページを作る方法があります。

これは今回解説している「許認可業務の専門ページ」の具体例です。

建設業許可ページでは、相談者の悩み、対応している手続き、料金、相談から依頼までの流れなどを、その業務に合わせて具体的に掲載します。

建設業許可に絞ったページの作り方については、行政書士のホームページで「建設業許可」を集客するには?ページの作り方を解説で詳しく解説しています。

ページを作った後も内容を見直す

専門ページを公開した後は、そのまま放置するのではなく内容を見直します。

たとえば、

  • 対応する業務が変わった
  • 料金を変更した
  • 相談時によく聞かれる質問が増えた
  • 説明が不足している部分が見つかった

といった場合には、必要に応じてページを更新します。

また、アクセス状況や実際の問い合わせ内容を確認することで、どのページを充実させるべきか判断する材料にもなります。

専門ページも一度完成させて終わりではなく、実際の相談や運用に合わせて改善していきましょう。

まとめ

行政書士のホームページで許認可業務を案内する場合、すべての業務をひとつのページにまとめるだけでなく、特に相談を受けたい業務について専門ページを作る方法があります。

専門ページでは、対象となる相談者、対応している手続き、依頼の流れ、料金、必要書類、よくある質問などを、その業務に合わせて掲載します。

また、具体的な業務名や対応地域を自然に伝えることで、その業務について検索している人にもページの内容が分かりやすくなります。

すべての許認可業務について大量のページを作る必要はありません。

まずは事務所として力を入れたい業務からページを整え、必要に応じて関連する業務ページやブログ記事を追加していきましょう。