行政書士のホームページを公開すると、「これでホームページ制作は完了」と考えてしまうことがあります。
しかし、ホームページは公開しただけですぐに検索から多くの人が訪れたり、問い合わせが増えたりするとは限りません。
公開後は、Googleにページの存在を認識してもらい、実際のアクセス状況を確認しながら、必要に応じて内容を追加・改善していくことが大切です。
また、料金や取扱業務、営業時間など、事務所の情報が変わればホームページも更新する必要があります。
重要なのは、更新すること自体を目的にするのではなく、「必要な情報を正しい状態に保つこと」「ホームページを見つけてもらい、問い合わせにつなげること」を意識して運用することです。
この記事では、行政書士のホームページを公開した後に行いたい基本的な運用について解説します。
行政書士のホームページは公開したら終わりではない
ホームページを公開することは、運用のスタートでもあります。
公開直後は、検索エンジンからほとんどアクセスがないこともあります。
特に新しく取得したドメインや新規サイトでは、公開したページが検索エンジンに認識され、検索結果に表示されるまで時間がかかる場合があります。
そのため、公開して数日でアクセスや問い合わせがないからといって、すぐにホームページが失敗したと判断する必要はありません。
まずは正常に公開されていることを確認し、その後のアクセスや検索状況を見ながら運用していきましょう。
公開後にホームページ全体を確認する
公開直後は、まずホームページが正常に利用できるか確認します。
制作中の環境では問題がなくても、本番環境へ移したことで予期しない不具合が発生することがあります。
たとえば、
- 各ページが正常に表示されるか
- メニューから正しいページへ移動できるか
- 内部リンクが切れていないか
- 画像が表示されているか
- スマートフォンでレイアウトが崩れていないか
- 電話番号や住所が正しいか
- 問い合わせフォームが送信できるか
- 自動返信メールが届くか
などを確認します。
特に問い合わせフォームは、表示されているだけで安心せず、実際にテスト送信しておくことが重要です。
ホームページのスマートフォン表示については、行政書士のホームページはスマホ対応が重要?見直したいポイントを解説でも解説しています。
Googleにホームページの状態を確認してもらう準備をする
ホームページを公開した後は、Google Search Consoleを利用する方法があります。
Google Search Consoleでは、Google検索におけるホームページの状況を確認できます。
たとえば、
- Googleにページが登録されているか
- どのような検索語句から表示されているか
- 検索結果で何回表示されたか
- クリックされた回数
- ページの登録に問題が発生していないか
などを確認できます。
XMLサイトマップを用意している場合は、Search Consoleから送信しておく方法もあります。
また、特定のページについてGoogleがどのように認識しているか確認したい場合は、URL検査を利用できます。
ただし、サイトマップを送信したりURL検査から登録をリクエストしたりしたからといって、すぐに検索結果へ表示されることが保証されるわけではありません。
POINT
ホームページ公開後すぐに検索順位だけを気にするのではなく、まずGoogleがページを確認できる状態になっているかを確認しましょう。
検索からのアクセスは、その後の状況を見ながら長期的に改善していきます。
アクセス解析をできる状態にしておく
公開後のホームページがどのように利用されているのか確認するために、アクセス解析ツールを導入する方法があります。
代表的なものとしてGoogle Analyticsがあります。
アクセス解析では、
- どのページが見られているか
- どこからホームページへ訪れているか
- どのページから閲覧が始まっているか
- サイト内でどのようなページが閲覧されているか
など、ホームページの利用状況を確認できます。
ただし、数字を見ること自体が目的ではありません。
「アクセスはあるのに問い合わせにつながっていない」「特定の業務ページがほとんど見られていない」といった状況が分かれば、その原因を考えるための材料になります。
公開直後はアクセス数が少なく、数字だけでは判断しにくい場合もあります。
一定期間のデータを確認しながら改善に活用していきましょう。
取扱業務や事務所情報を最新の状態に保つ
ホームページを公開した後、事務所の状況が変わることがあります。
たとえば、
- 取扱業務を追加した
- 料金を変更した
- 営業時間を変更した
- 電話番号を変更した
- 事務所を移転した
- 対応地域を変更した
- 相談方法を変更した
といった場合です。
古い情報が残っていると、ホームページを見た人が誤解する原因になります。
特に料金や所在地、営業時間、問い合わせ方法などは、変更があった際に忘れず更新しましょう。
Googleビジネスプロフィールなど外部サービスにも同じ情報を掲載している場合は、そちらも合わせて確認します。
GoogleマップやGoogleビジネスプロフィールについては、行政書士のホームページにGoogleマップは必要?MEOとの違いも解説も参考にしてください。
主力業務のページを少しずつ充実させる
開業時には最低限の情報だけでホームページを公開し、後から業務ページを充実させる方法もあります。
実際に相談を受けていくと、
「この質問をよく聞かれる」
「この部分を説明すると理解してもらいやすい」
といったことが分かってきます。
そのような情報は、業務ページを改善する材料になります。
たとえば、
- 対応している手続き
- 依頼できる範囲
- 必要な書類
- 料金
- 追加費用が発生する条件
- 依頼の流れ
- よくある質問
などを必要に応じて追加します。
最初から完璧なページを作ろうとするのではなく、実際の相談内容を参考にしながら改善していくこともできます。
ブログ記事を追加する
ホームページを検索から見つけてもらうために、ブログ記事を追加していく方法があります。
たとえば建設業許可を扱っている行政書士であれば、
- 建設業許可に必要な書類
- 建設業許可の更新時期
- 変更届が必要になるケース
- 建設業許可にかかる期間
- 行政書士へ依頼する場合の流れ
など、相談者が検索しそうな疑問を記事にできます。
ただし、「毎日更新しなければならない」「とにかく記事数を増やせばよい」と考える必要はありません。
主力業務と関係があり、実際に相談者の役に立つテーマから少しずつ増やしていく方が運用しやすくなります。
ブログで何を書くかについては、行政書士のホームページにブログは必要?何を書けばいいかも解説で詳しく解説しています。
検索キーワードを確認して記事やページを改善する
Search Consoleにデータが蓄積してくると、どのような検索語句でホームページが表示されているのか確認できます。
想定していたキーワードだけでなく、自分では考えていなかった検索語句から表示されることもあります。
たとえば、特定の質問に関する検索で表示されているものの、その内容をページ内で十分に説明していない場合は、必要に応じて内容を追加することができます。
一方、検索キーワードを見つけるたびに文章へ無理に追加する必要はありません。
その検索をした人が何を知りたいのかを考え、現在のページに追加するべき内容なのか、新しい記事として扱うべきなのかを判断します。
行政書士サイトのキーワードの考え方については、行政書士のホームページで狙うキーワードは?SEOキーワードの決め方を解説も参考にしてください。
問い合わせにつながっているか確認する
アクセス数が増えても、ホームページの目的が問い合わせ獲得であれば、アクセス数だけで成果を判断することはできません。
ホームページを見た人が、
- 取扱業務を理解できるか
- 料金を確認できるか
- 行政書士本人について確認できるか
- 依頼の流れを理解できるか
- 問い合わせ方法を見つけられるか
といった点も確認します。
アクセスがあるのに問い合わせが少ない場合は、問い合わせボタンだけを変更するのではなく、相談を判断するための情報が不足していないかも確認しましょう。
ホームページから問い合わせが来ない場合の見直し方については、行政書士のホームページから問い合わせが来ない原因は?見直したいポイントを解説でも解説しています。
実績が増えたらホームページにも反映する
開業後に受任実績が増えてきたら、公開できる範囲でホームページへ追加することもできます。
最初は実績を掲載できなかった事務所でも、業務を続けることで紹介できる情報が増えていきます。
たとえば、
- 対応した業務の種類
- 実績件数
- 個別事例
- 依頼者の声
などです。
ただし、依頼者に関する情報を掲載する場合は、個人や企業が特定される情報の扱いに十分注意する必要があります。
実績の掲載方法については、行政書士のホームページに実績はどう載せる?開業直後で実績が少ない場合も解説も参考にしてください。
定期的な更新は「変更があるか」で考える
ホームページは定期的に更新した方がよいと言われることがあります。
しかし、更新すること自体を目的に、内容の薄い記事を増やしたり、意味のない文章変更を繰り返したりする必要はありません。
確認したいのは、
- 古い情報が残っていないか
- 料金やサービス内容に変更がないか
- リンク切れがないか
- フォームが正常に動作しているか
- 追加した方がよい情報がないか
- 古くなった記事を見直す必要がないか
といった点です。
変更する必要がなければ、無理に文章を書き換える必要はありません。
更新頻度そのものよりも、利用者にとって正確で役立つ情報を維持することを意識しましょう。
セキュリティやバックアップも忘れない
WordPressなどを利用してホームページを運用する場合は、コンテンツ以外の管理も必要です。
たとえば、
- WordPress本体の更新
- テーマやプラグインの更新
- バックアップ
- 不要なアカウントの管理
- 問い合わせフォームの動作確認
などがあります。
更新を長期間行わずに放置すると、不具合やセキュリティ上の問題につながる場合があります。
ただし、更新によって表示や機能に影響が出る可能性もあるため、必要に応じてバックアップを取ったうえで作業します。
自分で管理するのが難しい場合は、制作会社やWeb制作者へ保守を依頼する方法もあります。
公開後の運用内容を最初に決めておく
ホームページを作る段階で、公開後に誰が何を管理するのか決めておくと運用しやすくなります。
たとえば、
| 項目 | 主な運用内容 |
|---|---|
| 事務所情報 | 住所、電話番号、営業時間などの更新 |
| 業務ページ | 料金、取扱業務、FAQなどの更新 |
| ブログ | 新規記事の追加、既存記事の見直し |
| アクセス解析 | Search Consoleやアクセス状況の確認 |
| システム | WordPress、テーマ、プラグインなどの管理 |
| バックアップ | 定期的なデータ保存 |
すべてを行政書士本人が行う必要はありません。
自分で更新する部分と、Web制作者へ任せる部分を分けておく方法もあります。
特に開業後は本来の行政書士業務が中心になるため、ホームページ運用にどこまで時間を使えるのかも考えておきましょう。
まとめ|公開後は確認・改善・更新を続ける
行政書士のホームページは、公開した時点ですべての作業が終わるわけではありません。
まず正常に表示・動作していることを確認し、Search Consoleやアクセス解析などを利用しながらホームページの状況を確認します。
その後、
- 事務所情報を最新に保つ
- 業務ページを充実させる
- 必要なブログ記事を追加する
- 検索状況を確認する
- 問い合わせへの導線を改善する
- 実績を追加する
- システムやバックアップを管理する
といった運用を必要に応じて行います。
大切なのは、更新回数を増やすことではありません。
「利用者に正しい情報を提供できているか」「ホームページを見つけてもらい、相談につなげられているか」を確認しながら改善していくことです。
ホームページを事務所の状況に合わせて育てていくことで、公開後も長く活用できるサイトにしていきましょう。